HOMEまち・ひと文化郷土資料館・文化・歴史北斗市郷土資料館研究紀要第2号の公開について

北斗市郷土資料館研究紀要第2号の公開について

現在、北斗市郷土資料館では、文化財を「まもり」「つたえる」ために(1)収集・保存(2)調査・研究(3)普及・活用を三つの柱として事業を行っています。

そのうち調査・研究の成果については、展示・講座等の普及事業において市民の皆様にお伝えしてきましたが、これらの事業では、スペースやわかりやすさなどを優先し、より伝わりやすく要点を抽出して文や情報の量を削る必要があるため、それらの基盤となる論考の具体・全容について詳細に伝えることのできる場はこれまでありませんでした。

また、展示・講座等の主題の他にも、併行して実施している研究があります。このほか、当市に眠る多くの文化財たちも、いずれ研究の日が当てられる時が来るでしょう。これらについて、その成果を内外に広く公表し、それによって世の広範な活用に資する場たることを目指し、このたび「北斗市郷土資料館 研究紀要」を創刊し、web上にて公開することとなりました。

本紀要が内外の方々にとってより広く・深く当市の文化財を知るための一助となり、またその内容を世に問うことによって斯界における集合知の形成・研究の発展に資し、引いてはさらなる文化財の保護・活用に寄与せんことを祈ります。

北斗市郷土資料館 研究紀要 第2号

 今年度公開の第2号では、昨年度の戸切地陣屋に引き続き、ここ道南に並び立つ稜堡式城堡にして日本を代表する星の城・五稜郭について、ヨーロッパの影響は果たしてどこまであったのか、幕末という激変する時代の中で、五稜郭、そして戸切地陣屋はいかに世界とつながりえたのかについての研究成果をまとめた論考を所収しています。日本に現在4か所しかない「星の城」をもつまちとして、これまでの研究成果を活かした「19世紀洋学の実際のすがたと照らし合わせた研究」という、当館にしかできない視点で迫ります。

 また、この論考とあわせて、世界各国の稜堡式城堡をまとめたリストも所収しています。全部で83の国と地域、1005か所の稜堡式城堡をデータ化しました。ぜひご活用下さい。

紀要2号表紙

※下記リンクよりダウンロードをお願いします(紙媒体での出版物はありません)。

北斗市郷土資料館研究紀要第2号.pdf (PDF 17.3MB)

第2号所収内容

<論考> 五稜郭における19世紀洋式軍学の実践実態とその特筆性の分析
(北斗市教育委員会 / 北斗市郷土資料館 時田 太一郎、p1-p73)

はじめに
1.「五稜郭」をかたちづくる諸要素の検証(1)・設計に係る基盤理論について
(1)設計者・武田斐三郎の知得し得た基盤理論
(2)基礎理論に係る「諸説」の検証(1)・来函した仏軍人は五稜郭築造に影響したか
(3)基礎理論に係る「諸説」の検証(2)・五稜郭は「分派堡」を有したか
2.「五稜郭」をかたちづくる諸要素の検証(2)・19世紀洋式軍学要素について
(1)「選地」について
(2)初期設計に見える平面構造の基礎理論について
(3)初期設計・施工に見える堡塁の構造について
(4)設計変更後施工に見える洋式軍学からの乖離について
(5)箱館戦争期に付与された洋式軍学要素について
おわりに


<資料紹介> 世界各国における稜堡式城堡データリスト
(北斗市教育委員会 / 北斗市郷土資料館 時田 太一郎、p74-p143)

 

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北斗市郷土資料館

電話:
0138-77-8811
Fax:
0138-77-9825

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