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令和2年度 市政執行方針

はじめに

 令和2年第1回北斗市議会定例会の開会に当たり、新年度の市政執行に臨む基本方針と施策の一端を申し上げさせていただきます。

 本年は、私にとりまして市長任期の折り返しとなる3年目となります。市長に就任してから今日まで、市民の皆様の負託のもと市政の推進に尽力してまいりましたが、この間、議員各位のお力添えにより順調な市政運営が図られていることに対しまして、心からお礼を申し上げるものでございます。

 さて、我が国の経済情勢は、海外経済の減速などを背景に外需が弱いものの、雇用・所得環境の改善などにより、内需を中心とした緩やかな回復を感じられるところですが、中国で発生した新型コロナウイルス感染症拡大が長期化した場合、観光だけではなく様々な経済活動への影響が懸念されるところであり、今後も事態の推移を注視する必要があるものと認識しております。
 政府は、「15か月予算」の考え方で、災害からの復旧・復興と安全・安心の確保、経済の下振れリスクを乗り越えようとする方々への重点支援、未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上を柱とした「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」を策定したところであります。
 北斗市といたしましても、「第2次北斗市総合計画」や令和2年度からスタートする「第2期北斗市まち・ひと・しごと創生総合戦略」などの行政計画を着実に展開することにより、誰一人取り残さない包摂的な社会の実現を目指すSDGsの理念に基づくまちづくり、市民目線に立ち、市民による市民のためのまちづくりを、引き続き進めてまいりたいと考えております。

市政の基本方針

 はじめに、市政に当たります私の基本方針について申し上げます。

 急速な人口減少は、北斗市のみならず国や社会の存立基盤に関わる問題であり、人口減少の影響は、多岐にわたることが想定されております。人口減少が与える様々な影響やリスクを想定したうえで、長期的な視点に立ち、「まち」、「ひと」、「しごと」のまちづくり全般に関する施策を検討、実行する必要があるものと認識しております。
 私は、『躍動する都市 北斗市の創生』を目指し、『みんなが住みよいまちづくり』の実現に向け、冒頭申し上げました「第2次北斗市総合計画」及び「第2期北斗市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進し、「市民目線」の視点を持ちながら、『創る』『つなげる』『広げる』をキーワードに施策展開を図ることを、市政の基本方針とするものであります。

主要施策の推進

 次に、今申し上げた市政の基本方針に基づき、新年度に取り組む主要な施策についてご説明申し上げます。

1 人口減少問題への取組み

 第1は「人口減少問題への取組み」についてであります。

 北斗市の福祉、介護、医療、教育環境は、充実した高いレベルであると思っておりますが、人口減少問題への取組みの柱であります子育て支援については、令和元年からの幼児教育無償化、妊産婦の健診や子ども医療費助成、多様な保育サービスなど、現行サービス水準を引き続き維持し、妊娠、出産から育児、成長期まで切れ目のない施策を展開してまいります。

 次に、移住・定住促進対策でありますが、移住・定住を促進するためには、北斗市の魅力度を向上し、内外に情報発信していく必要があるものと考えております。新年度は地方創生推進交付金事業を活用し、東京23区から移住し、北海道のマッチングサイトに登録した法人に就職した方に移住支援金を交付する「UIJターン新規就業支援事業」を新たに加えたうえで、取組みを広げてまいります。
 また、移住PR動画を活用したプロモーションなどを継続実施するほか、若年層の転入促進、人材不足解消を図るため「移住就業支援交付金制度」の活用を促進し、さらに「福祉職人材回帰マッチング事業」も引き続き実施してまいります。

 昨年は、上磯中学校吹奏楽部が全日本吹奏楽コンクールで5年連続の金賞に輝きました。また、上磯中学校合唱部が子ども音楽コンクールで文部科学大臣賞に輝くなど、市内の児童・生徒の皆様のご活躍に対しましては賛辞を惜しまないものであり、あらためまして昨年末に多くの方に惜しまれご逝去されました故高橋徹先生のご功績に感謝を申し上げるものでございます。
 新年度からは『音楽のまち・ほくと』を掲げ、市民総ぐるみによるシティプロモーションを引き続き展開してまいります。さらに、さっぽろ雪まつりや東京2020オリンピック聖火リレーにおけるプロモーション事業も実施してまいります。

 空き家対策とあわせ移住・定住促進を図るため、平成29年度から開始した「空き家バンク利活用助成事業」は、着実な成果を上げつつあり、引き続き実施してまいります。

 基本方針で申し上げましたように、全国的な問題である少子高齢化と人口減少の進行は、北斗市におきましても喫緊の最重要課題であり、若年層や子育て世代が住み続けられるよう集中的かつ早急な対策が必要であります。
 現在、奨学金制度の充実を含め、田園回帰の傾向がみられはじめている若年層を対象とする施策の検討を進めており、今後も、中長期的な視点に立ち、多様なニーズを適確に捉え、横断的な取組みを柔軟かつ着実に進めてまいりたいと考えております。

2 北海道新幹線効果拡大への取組み

 第2は「北海道新幹線効果拡大への取組み」についてであります。

 観光振興については、平成31年3月に策定した「北斗市観光振興プランⅡ」に基づき、観光資源の発掘・磨き上げ・活用、プロモーション、受入体制の強化により、付加価値を高めていくことが重要であります。
 新年度では、着地型観光を確立するための担い手づくりに着手するほか、秋季の観光客誘致を図るため「紅葉回廊助成事業」を実施します。

 新函館北斗駅前の賑わいづくりですが、令和元年度策定した「観光交流センター運営計画」に基づき、ハード面、ソフト面の両面から「ほっくる」及び「おが~る」の活性化に資する取組みを行ってまいります。
 また、屋外にある平面駐車場の舗装工事などを実施し、新函館北斗駅を利用される方の利便性の向上を図るほか、「新函館北斗駅前イルミネーション助成事業」などにより、新函館北斗駅前の魅力向上にも努めることとしております。

 企業誘致については、北海道新幹線開業から5年目を迎え、新函館北斗駅前では、令和2年6月に2件目のホテルがオープンする予定となっており、3件目となるホテルの建設計画も発表されています。
 今後も、北海道新幹線の札幌開業を見据えつつ、「人口減少問題への取組み」と関連する雇用創出のためにも、企業へのトップセールスなど、引き続き積極的な企業誘致活動を実施してまいります。

 スポーツ合宿の推進は、交流人口増加などの重要な役割を担っております。平成24年度の開始から着実にリピーターが増加しており、経済効果も認められることから、新年度も引き続き実施してまいります。また、令和2年4月にオープンする予定の「運動公園フットボール場」については、スポーツ合宿誘致の幅を広げる意味からも、完成記念イベントを開催し、施設の周知を図るものでございます。

3 力強く成長する産業の形成

 第3の「力強く成長する産業の形成」でありますが、新年度におきましても、現行の支援制度を継続する中で、一次産業、商工業のバランスのとれた振興を図ってまいります。

 農業は、スマート農業の推進により、すでに実用化されている先端技術やSociety(ソサエティー)5.0の実現に向けて、急速に進展する未来技術の活用を促進します。また、新年度においても、引き続きビニールハウスなどへの助成を行うほか、種子用米調整選別機の導入支援を実施し、生産性の向上を図ってまいります。

 林業については、近年、自然災害による甚大な被害が発生していることを受け、災害防止などの観点からも森林整備の推進が喫緊の課題となっていることから、国は、森林環境譲与税を前倒しで増額することとしております。
 北斗市におきましても、令和元年度に行いました、未整備私有林の所有者に対する森林管理意向調査の結果を踏まえ、森林環境譲与税を活用した事業を進めるなど、森林整備をより一層推進してまいります。

 水産業では、ウニ、ホッキ、アサリ、アワビ、カキの「育てる漁業」への助成を引き続き行うほか、昨年の秋サケ漁が記録的な不漁でありましたことから、漁業者の緊急支援事業として、新たにナマコの人工種苗を放流し、資源の維持増大による所得の安定化を目指してまいります。
 また、北斗市の特産品として峩朗ガキの普及促進を高めるため、PR看板を設置することとしております。

 雇用対策では、「人口減少問題への取組み」としても重要な雇用創出を図るため、国の「特定求職者雇用開発助成金」を活用し、就職困難者の雇用に積極的な市内の企業に対し、国の助成金に上乗せして助成を行う「雇用促進支援補助金」を実施いたします。対象者は、60歳以上の高齢者、障がい者、ひとり親家庭の母親等を新たに雇用する市内の中小企業主となっております。
 また、市内の労働環境や雇用ニーズなどを把握し、効果的な就労対策を探るため、市内の工業団地や事業所に対してアンケート調査を実施いたします。

 商工業では、平成30年度まで実施していた従前の「新商品研究開発・普及促進支援事業補助金」を拡充したうえで、現行の「展示会等出展支援事業補助金」と統合し、新たに「中小企業競争力向上事業補助金」を実施し、市内の中小企業主の販売意欲の喚起と販路の拡大を目指してまいります。
 さらに、市内の空き店舗などの利活用も含め、若年者や高齢者、女性の起業を創出するとともに、既存商店街の活性化を図るため、新たに「商店街等元気づくり事業補助金」を実施いたします。事業内容は、新規開業、起業創業、業種転換を行う方々に対し、既存の空き店舗の活用、あるいは新築する際の物件取得費用や設備導入費用、改装、開業準備資金などへの支援を行うものです。なお、本事業については「みらい基金」を充て実施することで『5年間で総額1億円』程度の確実な財源を用意し、安定的かつ支援の力強さを感じることができる事業としてスタートする予定としております。

4 次代を担う子どもへの応援

 第4は、「次代を担う子どもへの応援」についてであります。

 昨年も市内の多くの児童生徒が全道・全国の舞台で、スポーツや吹奏楽などの文化活動に大活躍をいたしました。
 次代を担う子どもたちは北斗市にとっての大きな財産と言えます。
 教育は、国家百年の大計と言われ、次代を担うすぐれた人材を育成していくことは、今を生きる我々が果たすべき役割であり、そのため、「北斗市教育大綱」に基づき、教育委員会と連携し、子どもたちの力を引き出す教育環境づくりをしっかりと進めてまいります。

 新年度の教育行政執行方針は、この後、教育長から申し上げますが、私に与えられた責務をしっかりと果たすべく、教育環境対策として、プログラミング教育教材の設置、英語検定料の助成、熱中症対策、さらに、学校施設の長寿命化やバリアフリー対策など、安全・安心な学校づくりのため、必要な予算の確保に努めたところであります。
 また、第1の「人口減少問題への取組み」でも申し上げましたが、北斗市の未来を担う創造的な人材を育成するため、高等教育などにおける修学の支援を行う奨学金制度の充実について検討、協議を進めてまいります。

5 若者や女性、高年齢者がチャレンジできる環境づくり

 第5は、「若者や女性、高年齢者がチャレンジできる環境づくり」であります。

 新年度は、起業を促進するため、函館地域産業振興財団との連携のもと、引き続き創業者への支援を実施することとしているほか、市独自の利子補給や信用保証料補給交付金についても、資金需要に対応できるよう、予算を確保したところであります。
 また、就農の促進については、農業新規参入者に対するビニールハウスへの助成を行うこととしております。
 さらに、子育て世代への支援として、放課後児童クラブについては、安定的な運営のため、また、開設時間の延長など保護者の皆様のニーズにできる限り応えることができるよう、全てのクラブを社会福祉法人に委託し、充実を図ることとしております。
 就学児童までの保育事業を一貫して市内の社会福祉法人に担っていただく環境が整いましたことについて、関係法人に感謝を申し上げますとともに、多様な保育ニーズに対応できるよう、社会福祉法人との連携強化を図ってまいります。

6 安心・安全な都市環境の整備

 第6は、「安心・安全な都市環境の整備」であります。

 1点目は、災害対策・消防力の強化といたしまして、いつでも、どこでも起こりうる災害に対し、人的・経済的被害を最小限にとどめる『減災』という考えを基本に、自助、共助、公助の意識の醸成を図りながら、防災体制の確立に努めてまいります。なお、公助におきましては、担当職員を増員し、市役所内部の体制強化を図ることとしております。
 また、平成30年9月の胆振東部地震に伴い発生した大規模停電の経験を踏まえ、市内10箇所の避難所などに対する非常用電源装置の更新や新規整備を行い、災害発生時の避難所機能の強化や行政機能の維持を図ります。
 消防・救急体制については、当別分遣所の移転建替事業を実施するほか、小型ポンプ車を更新することとしております。

 2点目として、道路や河川、公園、公営住宅、上下水道などの社会資本については、将来需要を見通した改修や長寿命化対策を基本に取り組んでまいります。
 市道整備については、千代田第2号線などの7路線、橋りょう整備については、戸切地橋などの2橋、河川整備については、宗山川などの2河川、また、街路事業として、久根別・一本木両地区を結ぶ上磯田園通線の整備及び大野市街通の整備を進めてまいります。
 総合運動公園については、健康遊具や親水広場の設置など、子どもから高齢者の皆様が集い、楽しめるような再整備の検討を進めてまいります。
 また、市営住宅ですが、茂辺地団地については、国の補正予算を活用し、令和元年度で予算措置を行い、繰越明許費により令和2年度中の完成を予定しているほか、市営住宅長寿命化事業として、中野通団地など4団地の整備を進めてまいります。

 3点目は、将来の経済基盤づくりのため、都市計画の面から取り組むべき対策であります。
 地域にはさらなる働く場の創出が必要であり、今後の経済情勢によっては、企業立地需要の高まりが期待できるのではないかと考えております。
 交通結節点という地理的優位性を活かし、都市計画が機敏に対応できるよう、北斗追分インターチェンジ付近などの市街化調整区域における地区計画制度の活用について、検討、協議を進めてまいります。

 4点目は、環境施策についてであります。
 市民の生活環境については、安心・安全な環境づくり、快適性を高める環境づくり、住みよさを実感できる環境づくりをさらに進めていく必要があります。新年度は、中山一般廃棄物最終処分場を、より長期的かつ安全に運用するため浸出水処理施設汚水浄化機器の更新を行ってまいります。

 5点目は、公共交通についてであります。
 公共交通については、高齢化の進展や人口減少の影響による交通需要の変化を見据えた対策が必要であり、北斗市が抱える公共交通の課題解決に向け、持続可能な地域公共交通のあり方に関する計画の策定を進めてまいります。

7 安心できる福祉・暮らしに身近な環境の向上

 第7は、「安心できる福祉・暮らしに身近な環境の向上」であります。

 第1の「人口減少問題への取組み」でも申し上げました子育て支援をはじめ、高齢者や障がい者の保健福祉、また、市民の健康づくりのための施策や各種の医療費助成制度は、新年度におきましても、サービス水準を維持するとともに、一部施策の拡充を図りながら推進してまいります。
 平成31年3月に制定した「手話言語条例」については、引き続きその普及・啓発に努めることとし、新年度では、「障がい者福祉計画」及び「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」を策定し、それぞれの施策の充実・展開を図ってまいります。

 市民の自主的な健康づくりに対しましては、疾病予防に努めていただくことが重要という考えから、各種検診や各種予防接種に対する費用の助成を引き続き実施するとともに、特定健康診査の受診率向上対策としてAIを活用した効率的な受診勧奨を行ってまいります。また、幼児の虫歯予防のため、1歳半から3歳半まで合計5回のフッ素塗布を全額助成することとしております。

 以上、7つの政策目標に基づく新年度の主要施策について申し上げました。

 これら主要施策の裏付けとなる新年度の予算では、一般財源を微増と見込んだところでありますが、地方債や基金の依存度が依然として高い状況にあると考えており、また、今後も一般財源の多くを占める市税や地方交付税の大幅な伸びが期待できない見通しの中、「きじひき高原まつり助成事業」や「映画撮影等誘致促進助成事業」について、その目的を達成したものとして廃止としたほか、市有施設の自動販売機について設置者の公募を実施し安定的な歳入の確保に努めるなど、『事業の選択と集中』の考え方の浸透を図りつつ、予算編成を行ってまいりました。
 予算成立後におきましては、十分な効果を引き出すよう施策の推進に最大限努めてまいる考えでございます。

 昨年は、職員の事務処理誤りに起因する事案が複数あり、議員各位、並びに市民の皆様にご心配とご迷惑をお掛けしました。新年度からは、個々の職員の能力を引き出し、資質向上やスキルアップを図るため、職員の適正な配置とeラーニング講座や新規採用職員研修など、研修事業の充実を図り、また、若手職員による庁内横断行政改革プロジェクトチームを新たに組織し、企画力、政策立案力の向上を促す取組みなども実施することとしております。

 市長に就任した当時から財政状況に予断を許さない状況ですが、市民の暮らしを守る施策や将来の発展に繋がる投資は引き続き実行していかなければなりません。
 人口減少問題への取組みのほか、7つの政策目標への取組みのため、PDCAサイクル、行財政改革、そして市民との情報共有を一層意識し、私が先頭に立ち、市役所全職員一丸となって施策の推進に当たってまいることを、改めて申し上げるものでございます。

むすびに

 以上、新年度の市政に臨む私の所信を述べさせていただきました。

 私が市長に就任してから2年が経過しておりますが、この間、議員各位には議会という場を通し、あるいは日々において貴重なご意見をいただき、感謝を申し上げるところであります。

 就任当時からSDGsの理念と、『市民目線に立ち、市民による市民のためのまちづくり』を進めること、この二つの理念を忘れずにこれからも全力で市政運営に取り組んでまいります。

 北斗市議会議員各位、そして、市民の皆様のさらなるご支援とご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げ、新年度に当たっての所信といたします。

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