インフルエンザや新型コロナウイルス感染症をはじめとする呼吸器に関わる感染症の多くは、咳やくしゃみを吸い込むことで起こる飛沫感染や、ウイルスの付着した手指や物品等を介して鼻、口や目に接触することによる接触感染によって感染すると考えられます。
呼吸器に関わる感染症の流行期には、感染予防に一層の注意が必要となります。発熱やせき、くしゃみなどの呼吸器症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、北海道における最新の流行状況につきましては、「北海道感染症情報センター」をご参照ください。
インフルエンザ警報が発令されました(令和7年1月9日更新)
令和7年第1週(令和6年12月30日から令和7年1月5日まで)の渡島保健所管内の定点当たり患者報告数が、警報基準値である30人を超えたため、「インフルエンザ警報」が発令されました。
今後、市内において流行がさらに拡大する可能性がありますので、感染予防に努めるようお願いします。
感染予防の詳細につきましては、こちらをご参照ください。
目次
インフルエンザ
毎年冬季に流行を繰り返している感染症の一つです。
- インフルエンザウイルスの感染を受けてから1日から3日程度の潜伏期間を経て発症します。
- 発熱(通常38度以上の高熱)・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身の倦怠感などが突然現れ、咳・鼻水などの症状がこれに続き、約1週間の経過で軽快するのが一般的で、「かぜ」に比べ全身症状が強いのが特徴です。
- 乳幼児では急性脳症を、高齢者や免疫力が低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。
新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2と呼ばれるコロナウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。
- 感染者の口や鼻から、せき、くしゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。
- のどの痛み、せき、鼻水・鼻づまり、体のだるさ、発熱、筋肉痛など全身の症状が出ることが多いです。
- 軽症の方は、発症後1週間以内に症状が軽快することが多いです。高齢者や基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方は重症化リスクが高くなります。
細菌性肺炎
細菌性肺炎とは、細菌が体内に入り込み、肺に炎症が起こっている状態です。
- 原因となる細菌には、肺炎球菌やインフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマなどさまざまな種類がありますが、最も多いのが肺炎球菌です。 高齢になると、体力の衰えや持病によって免疫力が弱まり、感染しやすくなります。
- 主な症状は、感染した細菌が肺の末梢気道や肺胞に炎症を引き起こすことで発熱や咳、息切れなどがあります。ただし、高齢者の場合は、時に肺の症状があまりなく食欲低下や意欲の低下などが主な症状のことがあり、注意が必要です。
RSウイルス感染症
RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染によって引き起こされる呼吸器感染症です。
- 通常RSウイルスに感染してから2~8日、典型的には4~6日間の潜伏期間を経て発熱、鼻水などの症状が数日続きます。
- 2歳までにはほとんどすべてのお子さんがRSウイルスに感染するといわれており、乳幼児が感染すると、細気管支炎や肺炎をおこすといわれ、6カ月未満の乳児では入院が必要な場合もあります。
- 健康な成人はRSウイルスに感染しても軽症で、多くは風邪のような症状で自然軽快しますが、高齢者、喘息、基礎疾患がある方、免疫機能が低下している方が感染した場合は、肺炎などを引き起こし重症化する場合があります。
感染症予防のためにできること
予防接種
予防接種には、発症をある程度抑える効果や、重症化を予防する効果があり、特に高齢者や基礎疾患のある方など、罹患すると重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられています。
かかりつけ医等と相談の上、接種を検討しましょう。
インフルエンザワクチン、新型コロナウイルスワクチン、肺炎球菌ワクチンにつきましては、予防接種の費用助成を実施しています。
費用助成の詳細につきましては、下記をご参照ください。
予防接種 | 費用助成対象 | 関連リンク |
インフルエンザワクチン ※令和6年度のインフルエンザワクチンの費用助成は終了いたしました。 |
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新型コロナウイルスワクチン |
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肺炎球菌ワクチン |
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※北斗市ではRSウイルスワクチン接種費用の助成は行っておりません。
外出した後は手洗いをする
感染する要因の1つとして手に付着したウイルスが手を介して鼻や口、目から体内に入ることが挙げられます。そのため、手の清潔を保つことは有効な予防方法になるので外出した後は石鹸で手洗いを行うことを徹底しましょう。また、アルコール製剤による手指衛生も効果があります。
部屋の乾燥に注意する
空気が乾燥すると、ウイルスの侵入を防ぐ働きが低下し、感染症にかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50%から60%)を保つようにしましょう。
人混みや繁華街への外出を避ける
感染症が流行してきたら、特に御高齢の方や妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
咳エチケットを心がける
呼吸器に関わる感染症の主な感染経路は咳やくしゃみ等で運ばれた微生物を吸い込むことで起こる飛沫感染です。咳、くしゃみなどの症状のあるときはマスクを着用し、咳エチケットを心がけましょう。
周囲の人にうつさないよう、咳エチケットとして以下を守ることを心がけましょう。
- 咳・くしゃみが出る時にはできるだけマスクを着用するようにしましょう。マスクを着用していない時に咳・くしゃみが出た場合にはティッシュや腕の内側などで口と鼻を押さえ、顔を他の人に向けないようにしましょう。
- 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた場合にはすぐ手を洗うようにしましょう。
生活リズムを整える
感染を予防するためには自身の免疫力を高めることが重要になってきます。十分な休息と睡眠時間の確保、バランスの取れた食事など身体に無理をかけないように意識して生活するようにしましょう。
感染したら
早期に医療機関を受診する
- 感染症が流行している時期に、突然の発熱や関節痛、咳、のどの痛み、鼻汁、頭痛などの症状がある時は早めに医療機関を受診しましょう。
また、受診する際は事前にお電話で連絡することをお勧めします。
十分な休養をとる
- 発症している間の体内は、ウイルスを倒すために体中の免疫機能をフル活動させている状態です。そのため、なるべく体力を消耗しないように安静にすることを心がけましょう。
- 現在、学校保健安全法では、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の感染者に対し、感染拡大防止のため下記の期間は出席停止期間となっております。
出席停止期間 | |
インフルエンザ | 発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで |
新型コロナウイルス感染症 |
発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで |
- 成人につきましては、外出を控えるかどうかは、ウイルスの排出期間や外出を控えることが推奨される期間(発症後5日間)を参考に、個人・事業者で判断いただくことになります。感染対策の実施に当たっては、感染対策上の必要性に加え、経済的・ 社会的合理性や、持続可能性の観点も考慮して、改めて感染対策の検討をお願いします。
水分・栄養分の補給
- 熱が高い場合、いつもより多くの水分が体の外に出てしまいますので、こまめな水分補給が必要です。その際、糖分の摂りすぎには少し注意してください。また、お茶や水だけでは体に必要なミネラル分が摂れませんので、経口補水液等も飲むようにしましょう。
- 食事は、食べられる時に食べられる物を口にするようにしましょう。うどんやお粥、ゼリーなど食べやすいものならなんでも構いません。無理をする必要はありませんが、体力を落とさないためにも出来る範囲で食事を摂るように意識しましょう。