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北斗市における津波の危険について

北海道太平洋沿岸における津波浸水想定の公表について(令和3年7月19日)

北海道は、津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)(以下「津波法」)に基づき、太平洋沿岸で「最大クラスの津波」が発生した場合に想定される津波高、浸水域等を設定した「津波浸水想定区域図」を公表しました。

これは、北海道が令和2年4月に内閣府より公表された「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル」を受け、北海道防災会議地震火山対策部会地震専門委員会に「津波浸水想定設定ワーキンググループ」を設置し、内閣府の示した津波シミュレーションの設定条件等を検討し設定したものです。

今回の津波浸水想定は、太平洋沿岸(日本海溝モデル・千島海溝モデル)で発生する二つの地震による津波を対象としており、羅臼町から福島町を公表範囲としています。

公表範囲

震源地域

※日本海溝(三陸・日高沖)モデルは、12から13世紀及び17世紀に最大クラスの地震が発生していたことが判明しており、17世紀の地震から既に400年が経過していることから、千島海溝と同様に最大クラスの地震発生が切迫している状況です。

北斗市の津波浸水想定について

二つの海溝モデルの内、北斗市が最も影響を受けるのは、日本海溝モデルの三陸・日高沖の地震による津波で、特に三陸・日高沖2で発生する津波被害が大きいと予想されています。

これによると、北斗市の地震及び津波の最大規模は以下のとおりです。

想定される地震・津波の最大規模
震源域 日本海溝モデル(三陸・日高沖2)
地震の規模 マグニチュード9.1
最大震度 5強
最大津波高 5.1mから7.8m
津波到達時間 53分から61分
最大浸水面積 1,619ヘクタール

詳しい浸水想定の範囲や浸水深は、北海道のホームページで確認することができます。

日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定について

被害想定は、令和3年12月21日に政府の地震調査委員会が北海道から千葉県までの太平洋側の1道8県を対象として公表した想定と、その想定を受けて、北海道が独自に各市町村ごとの実態を踏まえたより詳細な検討を行い、令和4年7月28日に公表した被害想定の2種類があります。いずれも日本海溝モデルと千島海溝モデルに分け、地震・津波の発生時期や時間帯によって異なる以下の3パターンを前提条件として被害量を推計しています。

被害想定の前提条件
発生時期・時間帯 条件等
冬・深夜  多くの人が自宅で就寝中の時間帯であるため、避難準備に時間を要すほか、夜間の暗闇や積雪・凍結により避難速度が低下するため、避難が遅れ、津波による被害が最も多くなる時期・時間帯
冬・夕  火気使用が最も多い時間帯であるため、地震に伴う出火・延焼による被害が想定されるほか、積雪・凍結により避難速度が低下するため、津波による被害も多くなる時期・時間帯
夏・昼  木造建築物内の滞留人口が1日の中で少ない時間帯であるため、建物倒壊等による人的被害が少なくなると想定されるほか、積雪・凍結等の心配がなく、明るい時間帯であるため、迅速な避難が可能となり、津波による被害も少なくなる時期・時間帯

今回想定する地震・津波は最大クラスのものであり、広域にわたり甚大な被害が想定される厳しいものですが、この被害想定は、いたずらに不安のみを煽るものではなく、具体的な被害を算定し、全体像を明らかにしていくことで全ての関係者が起こり得る事象を自分事として冷静に受け止め、最大クラスの災害から「命を守る」ための防災・減災対策を検討していくことを目的に実施しています。

国が公表した被害想定(令和3年12月21日公表)

国が公表している被害想定は、政府の地震調査委員会が日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震の発生について「切迫している可能性が高い」として、主として広域的な防災対策を検討するための全体的な被害の想定を行ったものです。

北海道が公表した被害想定(令和4年7月28日公表)

北海道では、国が公表した被害想定の内容を受けて、浸水区域内における時間帯別の人口動態や建物所在地の状況など、個別の地域ごとの実態を踏まえた、より詳細な検討を行い、被害の規模等を明らかにすることによって、防災対策の必要性を道民の皆様にご理解いただくことや市町村が防災対策を立案し施策の推進に活用するために市町村ごとの被害想定を公表しました。

市の津波対策について

市は、令和3年7月に北海道太平洋沿岸における津波浸水想定が公表されて以降、津波法に基づく「津波災害警戒区域」の指定や、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成十六年法律第二十七号)(以下「日本海溝・千島海溝地震特措法」)による「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震津波避難対策特別強化地域」(以下「特別強化地域」)などに指定されています。
指定を受けたことで、今後より一層の津波避難体制の強化に向けた避難施設等の整備促進などハード対策と合わせ、自助・共助による早期避難体制の確立など、ソフト、ハード両面において国や道と連携し防災・減災体制の強化に取組んでまいります。

津波災害警戒区域の指定について(令和4年1月21日告示)

市は、津波法第53条に基づき、北海道知事より「津波災害警戒区域」の指定を受けました。

津波災害警戒区域(イエローゾーン)とは

最大クラスの津波が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがある区域で、津波による人的災害を防止するため、津波から「逃げる」ことができるよう、警戒避難体制を特に整備すべき区域として都道府県知事が指定する区域です。

今回、津波災害警戒区域に指定された地域は、令和3年7月19日に北海道が公表した、北斗市の津波浸水想定区域(最大クラスの津波浸水深が1cm以上の区域)と同じ範囲です。「発生頻度は低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの津波」を想定したものです。

市では、今後の津波防災対策として、指定された区域における「基準水位」に基づき、津波ハザードマップの作成や津波避難計画の見直しなどの取り組みを進めていきます。(令和4年度に作成)

基準水位とは

津波が建物等に衝突した際の津波の水位上昇(せり上がり高)を考慮したもので、地盤面からの高さ(水深)で表されるものです。
津波災害警戒区域指定と併せて公表する「基準水位」により、津波から避難するうえでの有効な高さが明確になるとともに、津波避難ビルなどにおいて有効な高さの目安となり、より実効性の高い避難対策が可能となります。

基準水位の図解

津波災害警戒区域指定後の措置

津波災害警戒区域(イエローゾーン)は、当該区域の危険度・安全度を津波浸水想定や「基準水位」により事前に住民等に「知らせ」、いざというときに津波から住民等が円滑かつ迅速に「逃げる」ことができるよう、津波に関する警戒避難体制を特に整備する必要があります。
このため、市や警戒区域内の民間事業者には、次の各種措置の実施が義務付けられます。

  1. 市町村地域防災計画への津波警戒避難体制(避難施設、避難経路、津波避難訓練、情報伝達等)に関する事項の記載
  2. 津波浸水ハザードマップの作成・周知(津波に関する情報の伝達方法・避難施設・避難場所、避難路・避難経路等を記載)
  3. 避難施設の指定や管理協定による津波避難施設の確保
  4. 要配慮者利用施設における避難確保計画の作成と市への報告及び公表、津波避難訓練の実施と実施結果の市長への報告
  5. 宅地建物取引業法に基づく重要事項説明(民間事業者への義務化)

※住民に対して何らかの義務が発生したり、建築物の建築や開発行為が制限されることはありません。

※北斗市は、津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)には指定されていません。また、条例によるレッドゾーンの指定もありません。

特別強化地域の指定について(令和4年9月30日告示)

市は、日本海溝・千島海溝地震特措法第9条に基づき、内閣総理大臣より「特別強化地域」の指定を受けました。

特別強化地域とは

市は、平成18年に「日本海溝・千島海溝地震特措法」に基づき、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生した場合に著しい地震災害が生ずるおそれがあり、地震防災対策を推進する必要がある地域として「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域」(以下(推進地域」)に指定されています。
この度の日本海溝・千島海溝地震特措法の改正により、新たに特別強化地域の指定に関する規定が追加され、推進地域のうち、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に伴い津波が発生した場合に特に著しい津波災害が生ずるおそれがあるため津波避難対策を特別に強化すべき地域として、内閣総理大臣が指定する地域です。

※特別強化地域は市町村単位で指定されます。

特別強化地域指定後の措置

特別強化地域に指定された市町村及び民間事業者には、津波避難対策の強化に向けた各種措置の実施が義務付けられます。

市における計画等の作成
  1. 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進計画(以下「推進計画」)の作成(日本海溝・千島海溝地震特措法第5条第1項)
  2. 推進計画に基づき、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に伴い発生する津波から避難するため必要な緊急に実施すべき事業に関する計画(以下「津波避難対策緊急事業計画」)を作成(日本海溝・千島海溝地震特措法第11条第1項)
  3. 津波避難対策緊急事業については、積雪寒冷地域における津波からの円滑な避難を確保するために必要な機能に配慮(日本海溝・千島海溝地震特措法第20条)
民間事業者における計画等の作成

推進地域内において次に掲げる施設又は事業者は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策計画(以下「対策計画」)を作成(日本海溝・千島海溝地震特措法第6条第1項)

  1.  病院、劇場、百貨店、旅館その他不特定かつ多数の者が出入りする施設
  2.  石油類、火薬類、高圧ガスその他政令で定めるものの製造、貯蔵、処理又は取扱いを行う施設
  3.  鉄道事業その他一般旅客運送に関する事業
  4. その他、地震防災上の措置を講ずる必要があると認められる重要な施設又は事業

※住民に対して何らかの義務が発生したり、制限されることはありません。

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