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平成27年度 市政執行方針

はじめに

北斗市長 高谷 寿峰

平成27年北斗市議会第1回定例会の開会に当たり、新たな年度への市政執行に臨む基本方針と施策の一端を申し上げ、議員各位並びに市民皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第でございます。

昨年の3月5日に二期目となる市長就任以来、一年が経過し、この間、議員各位のお力添えにより、順調な市政運営が図られていることに対しまして、心からお礼を申し上げるものでございます。

さて、我が国の社会経済情勢は、政府の度重なる経済対策により、大都市では経済の好循環が見られているようですが、地方においては、まだ十分にその効果が及んでおらず、道南においても、有効求人倍率の上昇など、一部では明るい兆しがあるものの、多くの市民が景気の回復を実感できる状況に至っていないと思っております。

また、我が国の財政状況は、依然として巨額の財政赤字と高い水準にある長期債務残高など、極めて深刻な状況にあり、こうした中、地方においても政府に頼るような行財政運営をするのではなく、税収など歳入の確保とともに、行政改革を進め、かつ、我が国全体の発展のためにも地方が自ら知恵と工夫によって地域を再生させていく努力が求められていると認識しております。

平成27年度は待望の北海道新幹線が開業いたします。北斗市の今後のまちづくりには、これまで申し上げてまいりましたように新幹線開業効果を活かしていくという視点が欠かせません。加えて、社会保障や教育、環境など市民の暮らしに直結する行政サービスの水準はその維持に努める必要があると考え、新年度における施策の立案やその裏付けとなる予算編成に当たりましては、国の政策方針や地方財政計画を考慮しつつ、各種施策の緊急度や得られる効果を見極めた上でこれを行い、市民の期待と負託に十分応えられる市政を進めてまいる所存でございます。

基本方針について

次に、市政に対する基本的な考え方について申し上げます。

私の政治理念は、『市民の、市民による、市民のための市政』を執り行うことであり、市民の参加と協働による生き生きとしたまちづくりをしていくため、引き続き、9つの目標を掲げ、市政運営を行ってまいります。

また、政府の「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」や「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」「総合戦略」に基づき、新たな交付金制度が設けられましたので、この交付金を活用した上で、新幹線開業や観光PRを行うプロモーション事業、開業日イベント、そして、消費喚起・生活支援を目的とする商品券事業などについて、今年度の平成26年度補正予算で追加計上し、新年度に繰り越して実施するよう提案しているところであります。したがいまして、新年度においては、これら両予算に基づき、施策の推進を図っていくことを基本方針とするものでございます。

主要施策の推進について

次に、9つの目標ごとにそれぞれの主な施策について、ご説明申し上げます。

1. 新幹線を生かしたまちづくり

第1に、「新幹線を生かしたまちづくり」についてであります。
 
北海道新幹線の開業まであと1年と迫る中、北海道の新たな玄関口となる「新函館北斗駅」の建設工事や、昨年12月から始まったH5系車両の試験走行などが順調に進められ、半世紀の夢を乗せた大事業がいよいよ現実のものになろうとしております。

新駅のできる北斗市といたしましても、新年度は開業に間に合うよう、土地区画整理事業や各公共施設の整備を完了させるとともに、観光交流センター内の「観光案内施設」や「地場産品販売施設」などの供用開始に向け、準備をしっかり進めてまいります。

また、引き続き、造成地への企業誘致を推進し、賑わいの場の創出に向けて取り組んでいくとともに、市民の気運醸成と将来の誘客促進を目的に、春・夏・秋の時季に開業前イベントを、また、開業日には、おもてなしを目的としたイベントを開催してまいります。

2. 産業が元気なまちづくり

第2に、「産業が元気なまちづくり」についてであります。

北海道新幹線の開業効果を地域経済の発展に波及させなければなりません。このため、一次産業はしっかりとした生産基盤を整備していくとともに、各産業共通して、やる気のある経営者が将来性のある取り組みを行う場合には、市としてできる限りの支援を行っていく考えでございます。

農業では、米と野菜による複合経営の推進や共選体制の充実などにより、ブランド化の確立と所得の向上が期待されることから、施設園芸用ハウス等導入助成などを継続するほか、的確な施肥計画を支援するため、農業振興センターに設置している土壌分析機の更新を行ってまいります。

漁業につきましては、市の水産振興計画に基づき、栽培漁業の推進や漁場の有効活用を図っていくため、カキの養殖やホッキ噴流式桁引き漁の取り組みに対し、引き続き支援を行ってまいります。

また、林業では、民有林に対しての保育助成とともに、市有林の整備では、人工林の保育と天然林の伐採抑制に努めるほか、分収育林の購入をするなど、多面的機能を有する大切な森林を市民共通の財産として持続的に保全してまいります。

商工業では、本定例会において提案している「中小企業振興基本条例」の趣旨をふまえ、中小企業振興資金の融資限度額を引き上げるともに、融資に係る信用保証料、利子補給の予算を増額したほか、新たに、観光振興につながる新商品の研究開発に対する市独自の助成制度を設け、経営改善や新たな食アイテムの創出を支援してまいります。

なお、政府の「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」に基づき、今年度補正予算に繰越事業として提案させていただく消費喚起・生活支援事業で、プレミアム付商品券と今年度の臨時福祉給付金受給資格者を対象とした交付型商品券の2事業を実施してまいります。
なお、新幹線の開業と同時にJR北海道から経営分離される五稜郭・木古内間の並行在来線については、第三セクターによる「道南いさりび鉄道株式会社」が経営することになりますが、新年度においても、応分の出資金に加え、初期投資に対する補助金を計上し、地域交通の確保を図ってまいります。

3. 観光振興による新たなまちづくり

第3は、「観光振興による新たなまちづくり」についてであります。

観光振興は、新幹線開業効果を地域経済に波及させ、また、市民の地域づくりに対する意識を高めていただくためにも、私が市長に就任してから重点施策として取り組んでまいりました。

新年度におきましても、これまでの成果が新幹線開業後のステップアップにつながるよう、ハード・ソフト両面からさらに取り組んでまいりたいと考えております。

ハード面の整備といたしましては、きじひき高原への一層の誘客を図るためのメロディー道路とともに、トラピスト修道院に隣接するさわやかトイレの一部洋式化、また、観光交流センターの無料Wi-Fi環境を整備するなどして、北斗市の魅力と観光客の利便性を高めてまいります。

ソフト面では、観光協会との連携を図りながら、観光客を温かく迎え入れるため、観光交流センターの運営体制の整備や市民向けの「観光ガイド養成講座」などを開催するほか、体験観光を含めた多様な観光メニューの組み合わせにより、魅力ある市内観光ルートの設定を進めながら旅行業者などへのPRを強化してまいります。

また、今年度補正予算の繰越事業として提案させていただく地方創生先行事業において、新幹線開業や北斗市観光をアピールするプロモーション活動を重点的に実施してまいります。

具体的には、道や他市町と共催あるいは連携して実施するもののほか、市独自の取り組みとして、集客力のある西武ドームや首都圏にお住まいの方々と親しく会話ができる地域型イベントでのプロモーションなどを計画しております。

4. 幸せを実感できるまちづくり

第4は、「幸せを実感できるまちづくり」についてであります。

少子高齢化が進む中にあって、北斗市では福祉の充実を市政の大きな目標の一つと位置づけ、高齢者福祉や障がい者福祉、ひとり親、児童福祉などのサービスを提供しており、新年度においても、これらのサービス水準を低下させることなく、継続して実施してまいります。

また、道南18市町の共同運航で本格化するドクターヘリに対して負担を行い、救命率の向上に努めるほか、国民健康保険や後期高齢者医療保険加入者の特定健診と特定保健指導に係る自己負担の無料化についても継続し、受診率の向上による健康増進に結び付けてまいります。

さらに、4月からの「子ども・子育て支援新制度」の開始に伴い、施設給付型を選択した幼稚園に対する一時預かり事業の新規実施や放課後児童クラブの拡充により、子育て支援を充実させてまいります。

介護保険事業につきましては、新年度から始まる第6期介護保険事業計画が地域における医療と介護の総合的な確保を推進するため、地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化を柱として策定しておりますので、この計画に基づき、効果的かつ効率的なサービス給付ができるよう努めてまいります。

5. 子どもたちが輝くまちづくり

第5は、「子どもたちが輝くまちづくり」についてであります。

教育は、国家百年の大計と言われ、次代を担う優れた人材を育成していくためには、「知・徳・体」のバランスの取れた教育を推進できる教育環境の整備に努めることが必要であると考えております。

このため、学校・家庭・地域が連携した教育を推進していくとともに、市独自の少人数授業補助教員や学習支援員の配置を行うなどによって、引き続き学力の向上を目指すとともに、本定例会において提案している「いじめ防止条例」の趣旨をふまえ、いじめの未然防止や早期発見・早期解消に向け、市を挙げて取り組んでまいります。

また、施設整備としては、今年度、策定した学校施設長寿命化計画に基づき、浜分小学校の給排水設備改修の設計を行うほか、島川小学校体育館屋根の防音改修や小学校5校と中学校1校における非構造部材の耐震改修工事を実施いたします。

6. 安全・安心なまちづくり

第6は、「安全・安心なまちづくり」についてであります。

犯罪のない社会の実現による「安心」と、災害から家族や財産を守る「安全」の確保は、市民の皆様が生活を送るうえで最も大切であることから、関係機関と連携を図りながら犯罪の未然防止に努めるとともに、防災対策や消防・救急体制の強化に万全を期してまいります。

新年度の防災対策としては、計画的に進めている災害備蓄資材購入のほか、トラピスト修道院付近に防災無線を増設し、また、南渡島消防事務組合においては、七重浜出張所の高規格救急自動車を更新し、救急体制の強化を図ってまいります。

7. 便利で暮らしやすいまちづくり

第7は、「便利で暮らしやすいまちづくり」についてであります。

道路や橋りょうの整備につきましては、緊急度を重視した中で年次計画により順次実施しており、今年度で完了する大野市街通や新駅環状通のほか、水産高校通線と上磯田園通線、市役所通線、追分97号線、千代田第2号線の整備に引き続き取り組むとともに、社会資本整備総合交付金の対象となる道路の路面性状調査を実施してまいります。

また、長寿命化計画に基づく年次毎の改修事業に取り組んでおり、新年度においては道路で3路線、橋りょうでは千代田橋の改良工事と34橋の点検のほか、市営住宅では、久根別団地ほか2団地の外壁改修工事などを実施いたします。

下水道事業にあっては、計画区域内における管渠敷設と、計画処理区域外での合併処理浄化槽の整備を推進し、また、水道事業では、効率的な給水体制の強化を図るため、一本木久根別連絡管の新設事業に着手してまいります。

8. 環境に優しいまちづくり

第8は、「環境に優しいまちづくり」についてであります。

地球環境は悪化の道を辿っており、その多くは人間の営みによるものと言われております。このため、一刻も早く地球規模での対策が必要なほか、一人ひとりの取り組みも大変重要な役割を果たすことから、引き続き、環境の維持や保全効果の高いクリーン作戦や植樹など、市民の参加を得ながら取り組んでいくとともに、個人住宅への太陽光発電システム設置助成についても継続してまいります。

また、昨年11月27日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が公布されたことに伴い、本年5月に国土交通省から危険空家の基準や手続きの進め方などに関するガイドラインが示される予定となっておりますので、新年度における市の空家対策として、これらの内容と整合性を図りながら、条例の制定を含め、制度の構築を進めてまいります。

9. 市民協働と安定した行財政をめざすまちづくり

最後は、「市民協働と安定した行財政をめざすまちづくり」についてであります。

北斗市においても少子高齢化や人口減少が進む中にあって、市民に身近な市役所の役割は益々重要になってまいりますが、行政だけの対応では限界があるため、その不足しがちな部分を市民に身近な組織である町内会などが補完する「市民協働のまちづくり」を確立していく必要があるものと認識しております。

こうした考えから、新年度も町内会活性化交付金制度を継続し、町内会の財政基盤強化を図っていくとともに、地域協働対策事業補助金制度の対象事業の明確化などについて見直しを行った上で、市民の主体的な地域活動を支援してまいります。

また、平成28年2月1日には北斗市が誕生してから10年の節目を迎えますので、新年度の功労者表彰では特別表彰を設けまして、合併後の新たなまちづくりに尽力された方々の功績を讃えてまいります。

さて、前段で申し上げました少子高齢化や人口の減少は北斗市でも直面している課題であって、過去のような経済成長が望めない見通しの中、北海道新幹線の開業効果を波及させることが北斗市の将来のまちづくりにとって目指すべき目標となるもの認識しております。

先ごろ国が示した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」や「総合戦略」のポイントは地方自らの知恵と工夫で地域の活性化を考え、国は効果の高い取り組みに対して支援していくというものであります。したがいまして、北斗市版・総合戦略を策定する過程でしっかり議論を重ね、効果のある施策を検討してまいりたいと考えております。

さらに、今後の施策を着実に進めていくためにも、安定的で持続可能な行財政の確立が必要不可欠であり、行政サービスの水準を維持するためにも、引き続き、弛むことのない行政改革を進めながら、健全財政の堅持に努めてまいります。

懸案事項について

次に、懸案事項について申し上げたいと存じます。

1点目は、何と申しましても、北海道新幹線の開業に向けた取り組みであります。

新駅周辺地区の土地区画整理事業や立体駐車場、観光交流センターといった公共施設の整備は一時、国の財政支援の行方に危うさを感じたときもありましたが、関係機関のご理解とご協力により、計画した全事業は開業までに完了できる見通しでございます。

一方、造成した商業・業務用地への企業誘致は、昨年にレンタカー会社7社、タクシー会社1社、さらに道営住宅の建設計画も決まり、大きく進展を見ることができておりますので、これらを契機にさらに弾みがつくよう、企業誘致に引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。

さらに、市民と来訪者がふれあい、交流の接点となる観光交流センターについては、一般社団法人・北斗市観光協会が指定管理者として管理・運営業務を担っていくことになります。

特に、このセンター内に設置される観光案内施設や地場産品販売施設は、多くの来訪者に利用されることが想定され、北斗市のよい第一印象を抱いていただく重要な場所となります。

このため、センターの管理運営に当たっては、先進地の事例や民間事業者のノウハウを学び、利用される方の視点に立った対応で、お出迎えやおもてなし、そして、お見送りができるよう、市と観光協会が一体となって供用開始の準備を進めてまいります。

2点目は、国民健康保険事業の財政問題についてであります。

北斗市の国民健康保険事業は、合併後の累積赤字の増大に歯止めをかけようと、平成23年度に税率改正を行ない、保険加入者の皆さんに適切なご負担を求めてまいりました。その結果、平成22年度決算での約6億2千万円の累積赤字額は、共同事業交付金の増額交付などの増収要因も加わり、平成25年度決算では約4億5千万円に圧縮することができました。

今年1月に政府の社会保障制度改革推進本部が決定した「医療保険制度改革骨子」の中では、国民健康保険の安定化を図るため、財政支援の拡充や都道府県が財政運営の責任主体とすることが示され、関連法案がこの通常国会で審議される見通しとなっておりますので、平成30年度の都道府県運営に向け、累積赤字の解消策を検討していかなければならないものと考えております。

おわりに

以上、平成27年度の市政に臨む私の所信の一部を申し上げさせていただきました。
二期目となる市政を担わせていただいてから2年目を迎えることになりますが、今年度も含め、政策を推進していくためには、議員各位のご理解のもと、ご支援とご協力を無くしては到底達成できるものではございません。

行政と議会は車の両輪に例えられ、両者が協調して取り組まなければ、行政運営が立ちゆかなくなりますし、また、一致協調することで大きな力とも成り得ます。

これからも議会とは成熟した議論をしつつ、方向性が一致したものについては両輪となって北斗市の発展のため、そして、ここで暮らす市民のために、ご尽力いただくことをお願いするとともに、今後におきましても議会の場を通し、あるいは日々においても貴重なご意見をいただくことをお願い申し上げるものでございます。

北斗市議会議員各位、並びに市民皆様のご協力とご支援について、心からお願い申し上げ、平成27年度にあたっての所信といたします。

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