国指定史跡
史跡 松前藩戸切地陣屋跡
所 在 地:北斗市野崎66-100、100-9、182、183-10
所 有 者:北斗市
指定面積:104,026u(含む火薬庫跡 2,213u)
指定年月日:昭和40年3月18日
安政元年(1854)、日米和親条約(神奈川条約)締結による箱館港の開港に伴い、徳川幕府は外国船渡来
による予測できない事態に備えて蝦夷地の防衛を強化する一環として、松前藩に本陣屋を構築させ守備に当
たらせた。
本陣屋は函館湾の北西にあり、市街地から約5q内陸に入った標高約70mの見晴らしの良い台地に位置し、
函館湾内を見通せる守りの堅い「とりで」である。安政2年6月着工、10月に竣工した。
構造は四稜郭で、その一角より首を出した亀のような形をしている。その首の部分には6基の砲座が添え
られている。郭内に17棟の建物跡があり、120〜160名の松前藩士らが生活していたと考えられている。陣
屋後方には付属火薬庫跡も存在している。明治元年(1868)の箱館戦争で、幕府脱走軍(榎本軍)の進撃に
伴って、守備隊によって自焼、放棄された。
昭和54年(1979)から平成13年(2001)までの23年間で環境整備事業を完了している。
郭 内 砲台跡
陣屋航空写真 函館中央図書館所蔵 陣屋跡出土遺物